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2010-03-22

風外慧薫(1)

東京都墨田区の牛頭山弘福寺の境内に、「翁媼尊(じじばばそん)という二体の石像が祀られています。昔から「咳の爺婆尊」と呼ばれ、口の中に病がある者は翁に、咳のある者は媼に祈願すると霊験あらたかで、おかげを受けた人は炒り豆と番茶を供えて供養する習慣があったそうです。


弘福寺の翁媼尊

素朴で暖かみのある、不思議な印象の石像ですが、これを刻んだのが江戸時代初期の奇僧・風外慧薫(ふうがい えくん)です。

風外禅師は永禄11年(1568)上野国(今の群馬県)碓氷郡に生まれた曹洞宗の禅僧です。永平寺で修行し諸方を遍歴して曹洞禅を学び、さらに臨済の法を渭川(春日局の帰依を受け、湯島の麟祥院を開いた渭川周瀏のことか?)から嗣いだといわれます。書画に優れ、特に達磨や布袋の画で知られています。

曹洞宗で風外禅師として名高い僧としては、もう一人、風外本高(ふうがい ほんこう)がいます。この方も絵が素晴らしいことで知られますが、署名の文字が独特なことから「たこ風外」と称されるのに対し、風外慧薫は住職という立場を捨てて岩穴に住まいしたことから「穴風外」と称されます。

風外和尚は請われて小田原の成願寺の住職となりますが、数年後、寺を出て曽我山中の岩穴に移り住みました。今も曽我山には風外禅師が住んでいた穴が残っているそうです。自分で薪を取り、水を汲み、腹が減ったら托鉢をして(画を描いて、食べ物と交換したとも)、あとは岩穴で座禅を組んでいました。

その曽我山中でのエピソードがあります。

ある時、文道という一人の雲水が教えを請うて風外禅師の許を訪れました。禅師は非常に喜んで、この雲水を迎えたといいます。

翌朝、食事を取ることになったのですが、文道は鉢盂(はつう。禅宗の修行僧が使う個人用の食器)を持ってきていませんでした。すると風外禅師は、どこからか髑髏(しゃれこうべ)を持ってきて、それに食事を盛りつけて勧めました。

さすがに気味が悪くて、文道が口をつけるのを躊躇していると、禅師は非常に立腹し、「お前さんは法のためにわざわざここに来たというのに、これをいやがるとは何事か」と言って、追い出してしまったそうです。

いやはや、大変な人物に教えを請うというのは、本当に大変なことです。

仏教、特に禅宗では「無分別」ということを説きます。一般に無分別というと、後先を考えないとか、理性を失うとかという意味ですが、仏教でいう無分別は違います。仏教でいう無分別というのは、物事を分析、区別して考察しない、相対的な見方をしないこととされます。要は、とらわれない、こだわらない、かたよらない、ということです。

つまり風外禅師は、とらわれのない無分別の境地のために寺を出て穴居生活をしており、その教えを請うてきた文道も、そういうとらわれない境地を目指しているはずなのに、器が髑髏であることにとらわれているようでは、教えを受ける資格はないということでしょう。

髑髏が気味悪いというのは、髑髏自体に気味の悪さがあるのではなくて、自分の心の中にある「髑髏=気味悪い」というイメージが喚起されるからです。

同様に、泳げない人が水を恐れるのは、水に「恐い」という性質があるのではなく、過去におぼれかけたというような体験があったりして、自分の中に「水=恐い」というとらわれがあり、それが喚起されるからです。

私が卓球を嫌いなのは、卓球そのものに何か嫌な性質があるからではなく(むしろ楽しいとか面白いという性質があるはずです)、卓球が下手で、やるたびに嫌な思いをしたために、自分の中に「卓球=イヤ」というとらわれがあり、それが喚起されるからです。

ところが、凡人の分別というのは、知らず知らずのうちに自分自身のとらわれに影響され、あたかも対象にそういう性質があるかのように錯覚して、判断していきます。つまり、対象をありのままに見ているのではなく、自分自身のとらわれに基づいて見ているのです。ですから、まず自分自身のとらわれに気づき、そこから抜け出すことが必要になるわけです。

風外禅師は、それを徹底しようとしたからこそ、寺の住職という立場を捨て、しがらみのない穴居生活を選んだのではないでしょうか。そして、その風外禅師に教えを請いながら、自分の心のとらわれに縛られていた文道に対し、立腹したのではないかと思います。

とはいえ、いくらとらわれをなくすと言っても、髑髏に食事を盛られて、それを食べられるかというと、ハードルが高いですね。私には難しい気がします。というか、それぐらいできるようであれば、もっと違う人生を歩んでいるでしょうが…

心神(わがたましい)を傷ましむること莫れ。ありがとうございます。

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カルト宗教追放して

採用面接では色んな事を聞かれ面接官から、カルト宗教の顕正会って知ってる?東大合格を不正水増ししてる江戸取をどう思う?と聞かれ慌ててネット検索。後ろに必ず容疑者と付け加えてケンサク。宇高明男、赤峰加代子、寒河江真、中沢誠、行徳祐一、桜井祐也、岡村治。漢字注意!牛じゃ無い午前の午腸明容疑者。茨城県取手市の江戸川学園取手中学高校えどとり江戸取中高校は、近くに競輪場が有り、汚大男が江戸取生徒達に駅で、男子生徒は股間を蹴られ女子は尻と胸揉み!通学証明まで金取り、他校は1円も取ら無い。払わねば通学定期券じゃ無く、大人と同じ通勤定期券。これじゃ江戸取じゃ無く金取り中高校じゃん!親生徒と学校が最高裁まで争い体罰が多い、東大水増し江戸取!よくCMやってる栄光ゼミナールとナビオは講師がダメで、下級生への暴力放置。台東区そうぷらんど吉原、ランドマークは、AV女優なんか1人も居ない。高い金払ってスグ、AV嬢が急病?別の嬢をと振替迫り、ドブス嬢を出し、超ブ酢だらけ!そして洗脳するカルト宗教の顕正会は未成年や子供、認知痴呆症と知的障害者を無理矢理、入信させ逮捕続出!ゲームセンターやパチンコ屋と教習所で他人に声を掛け、へぇキミ上手いね?今度僕に教えてよ!顕正会を隠し勧誘。中沢と桜井はヤクザで2回も逮捕!更に宇高と赤峰は何と殺人!今すぐ検索!平成19年12月8日、板橋区の顕正会会館で殺人未遂!フジ・テレ朝と読売新聞。犯人はスパイダーマンのオメンをかぶり。午腸とスパイダ事件を顕正新聞にも載せずダンマリ!自分達に都合の悪い事は載せず、書け無い顕正会!家の固定電話は相手の電話番号が分かるナンバーディスプレイで防ぎ非通知出ない。仲良く無い同級生から、会おうょ?行かず、電話切れ!喫茶店ではコーヒー代を置いて逃げろ。けんしょう会は必ず肩・首を掴むから110番!会長の浅井昭衛ジーサンは、国民年金なんか将来必ず破綻ハタンするから保険料を納めるな?とホザキ。真相は 若い時に保険料を納めて無く、オジイチャンに成って悔し泣き!要するに保険料を納める金を顕正会に払え?と言う意味!国民年金は、若い時に保険料を納めていれば、老人に成って必ず年金が、毎月 死ぬ迄もらえるし、それだけじゃ無く、障害者年金と言って、大きな病気・ケガで若くして働け無くなった場合に、障害者年金が毎月 死ぬ迄もらえる。但し、保険料を納めていた人のみ!

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