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2010-06-05

浄行菩薩

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日蓮宗系統のお寺に行くと、境内に浄行堂というのがあって、中に浄行菩薩をお祀りしています。たいてい石像か銅像で、宝冠をいただいて合掌している立像なのですが、水盤の中央に立っているか、脇に水盤があるかのどちらかで、柄杓で水をかけるようになっています。


池上本門寺の浄行菩薩

参拝者の中には浄行菩薩に水をかけたり、注いだりしている人がいますが、まあ、他宗派の水掛不動や水掛地蔵のようなものだろうぐらいに思っていたのでした。

ところが先日、柴又帝釈天に参拝したところ、ここの浄行菩薩堂には柄杓とタワシが置いてあって、参拝者が次々と浄行菩薩に水をかけては、タワシでゴシゴシこすっているのです。その熱心なこと、人の切れ目がないので、なかなか写真が撮れないほどでした。


柴又帝釈天の浄行菩薩

一人の小父さんなどは、全身くまなく、掃除をしているんだろうかと思うぐらい熱心にタワシで磨いていました。その様子を見て、どういう意味があるのだろうかと興味を覚えたのでした。

日蓮・法華宗には、法華経に因んだり日蓮の信仰に由来する諸尊の信仰があり、有名なところでは鬼子母神や十羅刹女、帝釈天、毘沙門天、あるいは妙見菩薩などがよく知られていますが、浄行菩薩信仰もその一つです。

浄行菩薩というのは、一般にはあまり聞き慣れない名前ですが、日蓮・法華信仰においては非常に重要な菩薩です。

法華経の『従地涌出品(じゅうぢゆじゅつぼん)第十五』に、釈尊が入滅された後、法華経を宣教する使命を託された無数の菩薩たちが大地の裂け目から涌き出してきます。これを地涌(ぢゆ)の菩薩といいます。

某巨大教団の人たちは、それを自分たちのことに当てはめるのですが、とりあえずそれはよしとしましょう。

この地涌の菩薩たちのリーダーが上行菩薩(じょうぎょうぼさつ)・無辺行菩薩(むへんぎょうぼさつ)・浄行菩薩・安立行菩薩(あんりゅうぎょうぼさつ)の四大菩薩です。この四大菩薩は、あらゆる菩薩の共通の誓願である四弘誓願(しぐせいがん)を表しています。

四弘誓願は、宗派によって多少言葉の違いがあるのですが(意味は同じ)、ここでは日蓮宗で用いられているものを使います。

・衆生無辺誓願度(しゅじょうむへんせいがんど)…苦悩にあえいでいるあらゆる衆生を救うことを誓い願います。〈安立行菩薩〉
・煩悩無数誓願断(ぼんのうむしゅせいがんだん)…人間を悩ませる数限りない煩悩を断ち切ることを誓い願います。〈浄行菩薩〉
・法門無尽誓願知(ほうもんむじんせいがんち)…尽きることのない仏の教えを学び尽くすことを誓い願います。〈無辺行菩薩〉
・仏道無上誓願成(ぶつどうむじょうせいがんじょう)…この上なく優れている仏の悟りに至る道を成就することを誓い願います。〈上行菩薩〉

浄行菩薩は、煩悩を断ち切るという誓願を表しているわけです。

さらに、四大菩薩に地・水・火・風の四大を当て、上行菩薩が火徳、無辺行菩薩が風徳、浄行菩薩が水徳、安立行菩薩が地徳を表すとします。

そのあたりから、浄行菩薩の像を水で洗い清めることによって、自分自身の煩悩を清めるということになり、さらに自分の身体の悪いところと同じ部分を清めて祈願をすれば霊験をいただけるという信仰につながったようです。

では、あの柴又帝釈天で、熱心に浄行菩薩の全身を磨いていた小父さんはどうだったのでしょうか。

体の動きから考えて、どこか悪い部分があるとは思えませんでした。また、自分の煩悩を滅しようという雰囲気でもなく、ともかく、勢いよくゴシゴシとこすっていました。受けた印象としては、ともかく浄行菩薩は水をかけてタワシでこするものという習慣でやっているのではないかという感じです。

しかし、そうしてことさらな目的を持たずに、ただ浄行菩薩を清めるという行為が、目に見えない霊験をいただくコツかもしれません。世の中には、ことさらに信仰などと言い立てず、またそういう自覚も持たずに、しかし、目に見えない霊験をいただけることを積み重ね、幸せに暮らしている人が少なからずいるように思います。

心神(わがたましい)を傷ましむること莫れ。ありがとうございます。

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