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2009-12-12

縁起について(2)

昨日に続き、縁起について考えたいと思います。

通常、因果といえば一つの原因に対して一つの結果が生じるという一因一果の関係でとらえることが多いのですが、縁起という考え方においては、一つの結果に対して、要因は必ず複数あると考えるということを説明しました。

ですから、昨日も書いたように☆☆をしたから★★になる、などということは絶対に言えません。

例えばタバコを吸ったからといって、必ずしも肺ガンになるとはかぎらないということです(リスクは高まるにしても)。

因果応報との関連でいえば、一因一果の因果律を前提として因果応報を考えれば、一つの行為をすれば、それに対応する結果も決定することになります。善いことをすれば善い結果が生じるとか、信仰をすれば幸せになれるとか。

しかし、縁起説を前提とすれば、一つの行為に対する結果は必ずしも一種類ではありません条件次第で、自分としては善いことをしたけれども、思わしくない結果になる、イヤな思いをすることになるということも当然あり得るわけです。

また、これに関連して、結果についても一つとは限らないということも押さえておく必要があります。水を電気分解すれば酸素と水素が生じ、木を燃やせば光と熱と煙を生じるように、たいてい複数の因や縁が結びつくと複数の果が生じます。

さらにもう一点、何を因(原因)、何を縁(条件)と見るかは必ずしも固定的なものではなく、相対的なものと考えておいたほうがよいと思います。

例えば、昨日の金メダルの例で、資質努力として考えました。

因(資質) + 縁(努力) = 果(金メダル)

しかし、資質は自分で何とかできるものではありませんから、自分が生きるという観点からすれば、努力と考える立場もあり得ます。条件として資質の有無を考えるわけです。

因(努力) + 縁(資質) = 果(金メダル)

あるいは、資質と努力だけで金メダルが獲得できるとは限りません。オリンピックに参加できる環境が必要です(自分の国がオリンピックに参加しないということだってありますから)。トレーニングに専念できる環境も大きな影響を及ぼしますし、よい指導者を得るなどというのも大切なことでしょう。そして運やツキだって重要です。当日、体調が悪かったり、逆にライバルが参加できなくなったりということもありうるわけですから。

そう考えると、資質努力因(原因)環境縁(条件)と設定することも可能です。この場合、因と縁がそれぞれ複数になりますが、世の中の出来事というのはだいたいそうでしょう。

因(資質)+因(努力)+縁(環境)+縁(運)=果(金メダル

また、親子関係で考えると、父と母出会い子供とする設定になりますが、父親の立場からすると父が因、母が縁、子供を果母親の立場からすると母が因、父が縁、子供を果とする組み合わせも可能です。

まあ、あんまり厳密に因縁果を決める必要はないということで考えていただければよいだろうと思いますが…

そして、自分という存在を考えると、普通、両親とすることになるでしょう。育ってきた環境、友人や恩師をはじめとする人間関係、勉強や仕事など人生での経験になります。

「氏より育ち」といわれますが、持って生まれた資質はあるにしても、成長過程でどのような縁を持ち、どのような縁を生かすかによって、人格も人生も運命も変わるというのが縁起による人間観です。

そういう意味で、因縁というと一種の宿命論のように考える向きがありますが、まったく違うということを強調しておきたいと思います。

次回は、「因縁果報(いんねんかほう)」ということから、このあたりについてもう少し考えたいと思います。

心神(わがたましい)を傷ましむること莫れ。ありがとうございます。

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