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2010-02-15

清浄歓喜団

亀屋清永の清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)。ちょっと不思議な名前ですが、お菓子の名前です。友人が京都のお土産に買ってきてくれました。



箱です。題字は第253世天台座主の故・山田恵諦師です。



箱を開けたところ。

中を見ると、巾着(金袋)の形をした揚げ菓子です。巾着の形をしていますが、非常に古めかしい印象です。それもそのはず、遣唐使が持ち帰った唐菓子で、千年以上の歴史を持つのだそうです。



八つの結びは八葉の蓮華を表すとのこと。

しかし、これをわざわざ取り上げようというのは、単に古い歴史を持つお菓子というだけだからではありません。私も知らなかったのですが、清浄歓喜団という不思議な名前が示しているように、これはもともと歓喜天、すなわち聖天様のお供え物として用いられるお菓子なのだそうです。

もとは寺院でお供えのために作られていたそうですが、亀屋清永では比叡山の阿闍梨から製造法を習ったとのこと。今でもお供えとして用いられるため、精進潔斎して調製するのだそうです。大変有難いお菓子なのです。

聖天様といえば大根と巾着がシンボルで、大根をお供えにすることは知っていましたが、巾着のほうはこの歓喜団に由来するのだそうな。



写真は四国第86番八栗寺、通称八栗聖天の聖天堂。幕に巾着の紋が染め抜かれています。賽銭箱には大根の紋。

この歓喜団、その発祥はインドにまでさかのぼるようです。聖天様といえば、そのルーツはインドで人気の高い象頭の神・ガネーシャですが、この神様はモーダカというお菓子が大変好物だとされています。それが中国に伝わって歓喜団になったようです(モーダカには歓喜という意味がある)。

そういわれてみれば、たしかにガネーシャの図像を見ると、山盛りのお菓子(モーダカ)を持った姿が結構あります。このモーダカが中国で清浄歓喜団になり、その形が巾着に似ているところから、巾着が歓喜天のシンボルになったようです。

巾着については財運の象徴だろうぐらいに思っていたのですが、思い込みというのは人間の成長を妨げるものだと改めて思いましたよ。

せっかくなので、我が家の仏前と神前に一つずつお供えすることにしました。当然のことながら、我が家には聖天様は祀っていませんし、ガネーシャの像もありません。とても、そんな勇気はありませんので…

そういえば、『夢をかなえるゾウ』以来、聖天様が人気だと聞いたのですが、まさかガネーシャやら聖天様やらを自宅に祀るところまでやる人はいないでしょうねえ…と思いたいところですが、アジアの雑貨の店にはけっこうガネーシャの神像を置いていたりしますから。どうなんでしょう。

それはともかく、お下がりをいただいたところ、歓喜団の中身は小豆餡でした。もとは栗や柿、杏などの木の実を甘草やあまづらなどで味付けしただったそうですが、江戸時代の中頃から小豆餡を用いるようになったとか。

といっても、ただの餡ではなく、白檀や桂皮、龍脳、丁字など七種の香が入った特別のもの。お香は清めの意味があります(塗香とか)。桂皮や丁字はスパイスとしても使われますが、基本的にはお香の原料です。いかにも清められるような、ありがたい感じです。

これは、やはり基本的にはお供えのためのお菓子であって、今時の感覚でお菓子として楽しむものではないように思います。神仏とか霊は香りを喜ぶという話も聞きますが、そういう意味でも、こういうお菓子がお供えとして非常に優れているのかもしれません。

いやあ、それにしても、このようなお菓子が今も残っているとは、京都というのは本当に奥の深いところです。ぜひ、この先も残していただきたいものです。

○○様、本当に珍しいものをありがとうございました<(_ _)>

心神(わがたましい)を傷ましむること莫れ。ありがとうございます。

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歓喜天とガネーシャ神歓喜天とガネーシャ神
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長谷川 明

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お団(だん)

その揚げ菓子。弁天様のところの浴酒供でも,大量にお供えしてました。毎度,「きゃあきゃあ」言いながら,お下がりを頂きました。「京都から取り寄せ」という話でしたので,出元(お店)は一緒でしょうか?「おだん」と通称してました。「お団(子)」ということではないかと解釈しましたが。

Re: お団(だん)

お団は清浄歓喜団の略称のようです。

たぶん、同じものでしょう。
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